「薬膳」という言葉を聞くと体に良さそうではあるものの、専門知識が必要で難しいと思われる方も多いかもしれません。そこで、薬膳茶を飲んで気軽に取り入れてみませんか。
本記事では、薬膳茶のイロハや漢方茶との違い、おすすめの飲み方などについて解説します。
薬膳茶とは?
薬膳茶とは、薬膳の考え方を取り入れたお茶のことです。
薬膳とは、中国の伝統医学である「中医学」をベースにした食事法のこと。近年は、薬膳カレーや薬膳スープなど、自然派レストランなどでもよく見かけるメニューとなっており、馴染みのある方も多いかもしれません。
中国で2,000年以上の歴史がある中医学は、人体の内側のバランスと、さらにその人の周りにある自然や環境とのバランスが関連しているという考えを基本としています。
薬膳の基本的な考え方に「陰」と「陽」があります。「陰」は暗いものや冷やすものなどを表し、「陽」は目立つものや明るいことや温めるものを表します。最もわかりやすい例が、体を冷やす食材(陰)・体を温める食材(陽)でしょう。
薬膳においては陰と陽のどちらも必要不可欠で、バランスを取ることが重要とされています。
薬膳茶と漢方茶の違い
薬膳茶と似たものに漢方茶があります。いずれも体調を整える配合をしたお茶という点では同じです。
異なる点は配合される材料です。薬膳茶の材料は、普段私たちが食べている果実や豆などですが、漢方茶では生薬や薬草を用います。
生薬とは、植物の葉や根、茎などのなかから薬効がある部分を加工したものを指します。甘草(カンゾウ)や桂皮(ケイヒ)、当帰(トウキ)などが挙げられます。
薬膳茶で用いられる材料の種類
薬膳茶では、果実や豆、花などさまざまな食材が材料になります。ここでは、薬膳茶で使われる材料の種類をいくつか解説します。
マイカイカ
マイカイカ(玫瑰花)とは、ハマナスというバラ科の花のつぼみです。メイクイ茶やローズティーとよばれることも。
ピンク色のハマナスのつぼみは見た目も美しく、お茶にすると甘いバラに似た香りを楽しめます。マイカイカ単体でも楽しめますが、華やかな香りは紅茶や中国茶とブレンドするのにも向いています。
なつめ
なつめは小さな赤い果実をつける植物です。そのまま食べると甘さと酸味を感じられ、りんごのような食感があります。乾燥させてドライフルーツとして流通することが多いです。
なつめにはカリウムや鉄分が特に多く含まれています。ちなみに、乾燥させたなつめの果実は、「大棗(たいそう)」という生薬にもなります。
きくらげ
黒きくらげや白きくらげの戻し汁をお茶として楽しめます。なつめや黒糖などと合わせるのもおすすめ。ちなみに、きのこ類のなかでも黒きくらげは特にカルシウムやビタミンDを多く含んでいます。
黒豆
黒豆特有の優しい甘さと、焙煎したことによる香ばしさが魅力です。黒豆単体でお茶にすることが多いですが、前述のなつめ、陳皮やショウガなど、他の薬膳の材料ともよく合います。
シソ
シソにはαリノレン酸やβカロチンなどが豊富に含まれています。体が冷えやすい秋冬におすすめの薬膳茶です。単体だと飲みにくい場合は、ショウガやハチミツ、黒糖などを合わせると飲みやすくなります。
薬膳茶の作り方・レシピ
薬膳茶の淹れ方は簡単です。好きな茶葉と好きな材料をブレンドし、ティーポットに入れて熱湯を注ぎ、数分抽出するだけ。茶葉は煎茶だけではなくジャスミン茶や烏龍茶などいろいろ使えます。
茶葉を入れずに材料の食材だけティーカップや湯呑みに入れるのでもOK。
なつめ+ショウガ
なつめとショウガを合わせた、寒い時期にぴったりの薬膳茶です。
縦半分に切った乾燥なつめを数時間水に浸して戻します。なつめは10個ほどが目安です。
浸し終わったら戻し汁と一緒になつめを鍋に入れ、水も3カップほど入れて、薄切りにしたショウガとハチミツ(黒糖でもOK)を適量加えます。ショウガの他にクコの実を入れても良いでしょう。
あとは鍋に蓋をして、弱火で30分ほど煮詰めれば完成です。
マイカイカ+ジャスミン
甘いバラのような香りが特徴のマイカイカは、同じく花の香りがするジャスミン茶と相性バツグンです。
ティーポットにジャスミンの茶葉とマイカイカを適量入れて、熱湯を注いで数分蒸らせばOK。
マイカイカとジャスミンの華やかな香りを引き出すためにも、必ず熱湯を入れて十分に蒸らしてください。
はと麦茶+黒豆
黒豆を使った薬膳茶なら、はと麦茶との組み合わせがおすすめ。
はと麦茶と黒豆をティーポットに適量入れて、熱湯を注いで5分ほど抽出します。お茶を淹れたあとの黒豆は、そのまま食べても煮物や和え物などのお料理にも活用できます。
菊花茶+クコの実
菊花茶(きっかちゃ)とは、食用に育てられた菊の花を乾燥させたお茶です。
ほのかな菊の香りはしますが、味にクセはないので飲みやすいです。
菊の花をそのまま使っているため、お湯を注ぐと白い小さな花が開き、見た目も美しいです。鮮やかな赤色のクコの実と合わせることで華やかな見た目の薬膳茶を楽しめます。
薬膳茶を飲むときのポイント・注意点
薬膳茶といっても、何の材料でもOKというわけではありません。むしろ体調によっては逆効果になってしまう材料もあります。
自分に本当に合う薬膳茶かどうかは、各材料の基本的な特徴や、最低限の薬膳や漢方の知識が必要です。服薬中や通院中の方は薬膳茶を飲む前にかかりつけ医に相談すると安心です。
また飲む量にも注意しましょう。一度に大量に飲むとむくみや腹痛につながることがあります。
なかにはアイスティーで楽しめる薬膳茶もありますが、お茶の温度は可能であれば常温かホットだと体を冷やさないのでおすすめです。
薬膳茶の美味しい入れ方・飲み方
薬膳茶は、一般的なお茶と同じ要領で簡単に淹れられます。
手軽に楽しむなら、ティーポットや急須に茶葉と材料の食材を入れて、熱湯を注いで数分待てば完成です。
しっかり味を出したいなら、やかんや深さのある鍋に水を入れて沸騰させ、そこに茶葉と材料の食材を入れます。弱火で20分ほど煮だして、お茶の色や味が十分に抽出されていれば完成です。煮だす時間の長さはお好みで調整してください。
薬膳茶を飲むタイミングはいつがベスト?
薬膳茶の種類によって異なりますが、基本的にはいつ飲んでもOKです。
ただし、緑茶や烏龍茶、紅茶などカフェインを含む茶葉とブレンドする場合は、寝る前に飲むと覚醒してしまったり、夜中や早朝にトイレに行きたくなったりすることがあるので、注意しましょう。
山年園で販売している薬膳茶について
山年園でも、今回ご紹介した薬膳茶をいくつか取り扱っております。
この機会に、日常的に薬膳をお茶から取り入れる習慣を身につけてみてはいかがでしょうか。
なつめ茶
商品名 | なつめ茶ティーバッグ |
商品区分 | 食品・飲料 |
内容量 | 24g(2g×12P) |
原材料名 | なつめ(福井県産) |
保存方法 | 高温・多湿・直射日光を避け常温で保存 |
使用上の注意 | 開封後はなるべく早くお召し上がりください。 |
販売事業者名 | 有限会社山年園 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1 |
店長の一言 | 老舗のお茶屋がこだわり抜いたなつめ茶を是非ご賞味ください(^-^)/ |
粉末黒豆茶
商品名 | 黒豆茶 粉末 |
商品区分 | 食品 |
内容量 | 100g |
原材料名 | 黒豆(国産) |
原産地 | 北海道 |
使用方法 | お湯に溶かして黒豆茶として。きな粉のかわりとして。また、アイス、あんこ、甘酒、ヨーグルト、牛乳、スープや料理の隠し味などにもお使いいただけます。 |
使用上の注意 | 開封後はお早めに召し上がりください。 |
保存方法 | 高温・多湿・直射日光を避け常温で保存 |
賞味期限 | 製造日より約12ヶ月 |
販売事業者名 | 有限会社山年園 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1 |
店長の一言 | 当店の黒豆茶 粉末は、山年園だけのオリジナル商品です。 老舗のお茶屋がこだわり抜いた黒豆茶 粉末を是非ご賞味ください(^-^) |
きくらげ茶
商品名 | きくらげ茶 |
商品区分 | 食品・飲料 |
内容量 | 3g×10包 |
原材料名 | きくらげ(国産) |
保存方法 | 高温・多湿・直射日光を避け常温で保存 |
販売事業者名 | 有限会社山年園 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1 |
店長の一言 | 独自の焙煎技術で、きくらげ本来の香りが楽しめます。きくらげ茶を是非お試しください(^-^)/ |
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