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天下三宗匠(てんかさんそうしょう)とは?信長や秀吉に仕えた3人の茶頭

天下三宗匠お茶の雑学

戦国時代、織田信長や豊臣秀吉をはじめとする戦国武将たちにとって、茶の湯(お茶会)は憧れであり重要な社交の場でもありました。

そのお茶会を開催するにあたって、不可欠だったのがお茶のプロフェッショナルである茶頭たち。茶頭のなかでも、特に有名な3人を「天下三宗匠」とよびます。

本記事では、「天下三宗匠(てんかさんそうしょう)」をご紹介します。

天下三宗匠とは?

天下三宗匠 とは

「天下三宗匠」とは、千利休(せんのりきゅう)・今井宗久(いまいそうきゅう)・津田宗及(つだそうきゅう)の三人の茶人のことです。読み方は「てんかさんそうしょう」です。

千利休・今井宗久・津田宗及は3人とも大阪の堺の茶人で、織田信長と豊臣秀吉に仕えた茶頭(さどう)でした。茶頭とは、将軍や大名などに使えた茶人のことで、主君である将軍や大名などが開催したお茶会のほぼすべてを取り仕切っていました。

織田信長や豊臣秀吉などが活躍していた時代は、茶の湯はさまざまな交渉を行ったり権力を見せて牽制したりする政治的な場でした。特に織田信長は「御茶湯御政道(おちゃのゆごせいどう)」という政策を打ち立て、お茶会で全国から集めた茶器を披露して力を誇示したり、自分の部下が勝手にお茶会を開くことを禁じたりしました。

そのように、政治的な面で重要だったお茶会において、茶道具の準備や管理、当日にお茶を点てる役割などを任されていた中心人物が、天下三宗匠である3人だったといわれています。

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茶の湯とは何か?

天下三宗匠 茶の湯

そもそも茶の湯とは、お茶会のことを指します。茶道も同じ意味です。亭主が客を呼び、お茶室で抹茶やお菓子、お食事などをふるまいます。

茶の湯はただお茶を楽しむだけではなく、亭主が選んであしらえた花や掛け軸、茶碗などを拝見したり、伝統的な作法があったりと、総合的な美しさを感じるものです。お茶も、すでにできたものを運んでくるのではなく、あえて客の目の前で亭主が点ててみせます。

そこには、集まってくれた客を楽しませたいというおもてなしの心が強く根付いています。

天下三宗匠その①:千利休(せんのりきゅう)

天下三宗匠 千利休

千利休(せんのりきゅう)は、現代における茶の湯(茶道)の基礎を築いた重要な人物です。

前述のとおり、千利休は織田信長や豊臣秀吉に茶頭として仕え、茶人として大きな功績を残しました。加えて、武野紹鴎(たけのじょうおう)という茶人を師匠とし、武野からわび茶を学んで最終的に確立させたことでも知られています。武野とわび茶について詳しくは後述します。

千利休が確立させたわび茶や茶の湯は、千利休の没後に彼のひ孫たちによって、表千家(おもてせんけ)・裏千家(うらせんけ)・武者小路千家(むしゃのこうじせんけ)という、いわゆる三千家(さんせんけ)とよばれる流派として受け継がれました。

三千家は、何百種類もあるといわれる茶道の流派のなかでも、特に有名度が高く、多くの教室が存在しています。

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天下三宗匠その②:今井宗久(いまいそうきゅう)

天下三宗匠 今井宗久

今井宗久(いまいそうきゅう)は、大阪の堺の豪商(商人)です。生まれは奈良県といわれており、商人としての修行をするために大阪の堺に出てきたといわれています。その堺で、今井は武野紹鴎から茶の湯を学びました。さらに武野の娘と結婚し、娘婿にもなりました。

天下三宗匠その③:津田宗及(つだそうきゅう)

天下三宗匠 津田宗及

津田宗及(つだそうきゅう/そうぎゅう)は、大阪・堺の豪商「天王寺屋」に生まれました。父親は津田宗達(つだそうたつ)で、武野紹鴎から茶の湯を学び、さらに多くの茶器も所有していました。津田宗達が武野紹鴎から学んだ茶の湯を、息子である宗及にも教えたとされています。

天下三宗匠3人の師匠:武野紹鴎(たけのじょうおう)について

天下三宗匠 武野紹鴎

天下三宗匠の3人は、同じ人物から茶の湯を学びました。その人物が武野紹鴎(たけのじょうおう)です。

村田珠光から武野紹鴎へ引き継がれた「わび茶」

武野は、わび茶を生み出した村田珠光(むらたじゅこう)という茶人の孫弟子となり、わび茶の発展に大きく貢献しました。

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村田は、室町時代の茶人です。それまで茶の湯は、中国から伝来した唐物(からもの)などを使い、華美で豪華なものでした。広い茶室に華やかな道具や花などを飾り、豪華な着物を着て楽しむようなスタイルだったといわれています。

しかし村田は、質素なもののなかにこそ本当の美や趣があると考え、無駄を削いだシンプルな茶の湯のスタイルを生み出しました。小さな茶室で地味な茶道具などを使ってお茶を楽しむこのスタイルは、わび茶(侘び茶)とよばれます。

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そしてわび茶は、武野紹鴎から千利休へ

村田が生み出したわび茶を、さらに発展させたのが孫弟子の武野なのです。さらに武野の弟子であった千利休は、村田から武野へと受け継がれてきたわび茶を大成させた人物でもあります。

例えば、村田がわび茶を作り出した当初は、草庵茶室(そうあんちゃしつ)とよばれる茶室様式がありました。そこから、わび茶は「草案の茶」とよばれることもあるようです。わび茶の草庵茶室は、一般的な茶室よりもはるかに小さい四畳半の茶室で、壁も土壁などで装飾もなく、非常にシンプルなものでした。

わび茶の象徴の1つとして受け継がれてきた草庵茶室を、千利休はさらに小さい二畳半にしました。この二畳半の極狭の茶室は待庵(たいあん)とよばれ、京都の妙喜庵(みょうきあん)に現存しています。国宝にも指定されている、大変貴重な茶室です。

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山年園で販売している抹茶について

天下三宗匠たちをはじめ、先人たちが築いてきた茶の湯文化は、現在も多くの人たちを魅了しています。より良い茶の湯の時間を楽しむためにも、味わい深い抹茶は欠かせません。

山年園では、バラエティに富んだ抹茶を販売しています。『有機八女抹茶』は、福岡県の八女(やめ)で栽培された、濃厚な甘みが特徴の抹茶。『有機抹茶』は静岡県産の最高級の茶葉を使った抹茶です。

どちらも、抹茶として飲むのはもちろん、お菓子作りやお料理などにも幅広くお使いいただけます。

有機八女抹茶

有機八女抹茶
商品名有機抹茶
商品区分食品・飲料
内容量30g
原材料名有機緑茶(福岡県産)
賞味期限製造日より約4ヶ月
保存方法高温多湿を避け、移り香にご注意ください。
使用上の注意抹茶は鮮度が大切です。開封後はお早めにお飲みください。
加工者株式会社 吉田園
福岡県八女市黒木町本分1159-5
販売者有限会社山年園
〒170-0002
東京都豊島区巣鴨3-34-1
店長の一言有機栽培の茶葉をしようしております。本格的な味をお楽しみください。
老舗のお茶屋がこだわり抜いた抹茶を是非ご賞味ください(^-^)/

有機八女抹茶の購入はこちら

有機抹茶

有機抹茶 袋
商品名有機抹茶
商品区分食品・飲料
内容量30g
原材料名有機抹茶
原産地日本産
静岡県
使用方法お茶、ケーキ、お菓子作りなど、様々な用途で扱えます。
少量でも抹茶の風味・香りが強いので、少しづつ使用することをおススメします。
使用上の注意開封後はお早めに召し上がりください。
保存方法常温保管してください。高温多湿、直射日光は避けて保管してください。
賞味期限製造日より約7ヶ月
販売事業者名有限会社山年園
〒170-0002
東京都豊島区巣鴨3-34-1
店長の一言老舗のお茶屋が自信を持ってオススメする最高級なお抹茶です(^-^)

有機抹茶の購入はこちら

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塩原大輝(しおばらたいき)
有限会社山年園 代表取締役です。巣鴨のお茶屋さん山年園は、巣鴨とげぬき地蔵通り門前仲見世にあり、60年余りの間、参拝のお客様にご愛顧頂いている茶舗「山年園」です。健康茶、健康食品、日本茶、巣鴨の情報などをメインに、皆様のお役に立てる耳寄り情報をまとめています。
このコラムを書いた人
塩原大輝(しおばらたいき)

有限会社山年園 代表取締役です。巣鴨のお茶屋さん山年園は、巣鴨とげぬき地蔵通り門前仲見世にあり、60年余りの間、参拝のお客様にご愛顧頂いている茶舗「山年園」です。健康茶、健康食品、日本茶、巣鴨の情報などをメインに、皆様のお役に立てる耳寄り情報をまとめています。

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