お茶の雑学雑学

すすり茶(しずく茶)とはどんな飲み方か?急須を使わずに茶碗だけで淹れる

すすり茶お茶の雑学

豊かな甘みや旨味が人気の玉露。玉露の風味を十分に味わうための独特なお茶の飲み方が「すすり茶」。あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、すすり茶はどのように行うのでしょうか?

本記事では、すすり茶を解説します。

すすり茶とは?

すすり茶 とは

「すすり茶」とは、その名のとおり、茶碗の隙間からすするように飲むお茶です。蓋付きの茶碗に直接お茶を淹れ、そのまま蓋を押さえながら茶碗からお茶を飲みます。

この蓋付きの茶碗は、すすり茶専用の茶器で、「すすり茶碗」とよばれます。すすり茶ではすすり茶碗だけを使い、急須は一切使わないのが特徴です。

すすり茶は、もとは中国で行われていたお茶の飲み方で、日本に伝わってきたといわれています。玉露の最高の味わい方ともいわれており、凝縮されたお茶の甘みや旨味、香りを存分に味わえる贅沢な飲み方です。

すすり茶に使われるお茶

すすり茶では、玉露が使われることが多いです。ただし、上級煎茶やかぶせ茶などを使うこともあります。

どのお茶にも共通しているのは、テアニンが多いこと。テアニンとはお茶の甘みや旨味成分のアミノ酸です。すすり茶では茶碗に蓋をすることで、茶碗の中でテアニンが十分に抽出され、甘みや旨味が出やすいのです。

お茶を飲むときにも、茶碗と蓋の隙間から豊かな香りを感じられます。そのため、テアニンを多く含む玉露やかぶせ茶、上級煎茶などが適しています。

八女のすすり茶「しずく茶」について

しずく茶

福岡県の八女(やめ)市は、八女茶(やめちゃ)で有名なお茶の産地です。

八女茶(やめちゃ)の特徴|福岡が産地のブランド茶を美味しく味わう
4〜5月、新茶のシーズンが近づくと、新しいお茶にチャレンジしたくなるもの。 とはいっても、お茶の種類が多すぎてどれがいいのか分からないことも多く、迷ってしまいますよね。 新しいお茶を開拓するのは楽しいけれど「好みに合わないから消 ...

八女市にある星野村には、八女茶を学び味わえる「星のふるさと 茶文化館」という施設があります。同館で行われているオリジナルのすすり茶を「しずく茶」とよびます。

八女市では、「八女伝統本玉露」という玉露が作られています。八女伝統本玉露をより美味しく味わうために考案されたのがしずく茶です。

美味しいすすり茶の淹れ方・飲み方

すすり茶碗

すすり茶を淹れる際は、蓋付きのすすり茶碗を使います。

しかし、すすり茶碗はあまり一般的な茶器ではないため、自宅に用意がないかもしれません。すすり茶碗がない場合は、小ぶりの蓋付き茶碗やおちょこでも代用可能です。

玉露の茶葉を4gほど、山型になるように茶碗の中へ入れます。その茶葉の周りから20ccほどのお湯を回しかけます。20ccと少ないお湯で抽出することで、濃厚なお茶の旨みを感じられます。

最初のお湯は40度ほどを目安に、ぬるめの温度にしましょう。アイスティーのすすり茶にする場合は、お湯ではなく氷を入れます。

あとは茶碗に蓋をして、2分ほどじっくり浸出させます。蓋をして長時間蒸らすことで、テアニンがしっかり抽出されます。

2分ほど経ったら、左手で茶碗を持ち、右手で蓋を少しずらしながら押さえます。すると、蓋と茶碗の隙間からじんわりとお茶が浸み出てきます。茶葉は出てこないようにしっかり蓋を押さえるのがポイントです。

あとは、蓋を押さえ続けながら、そのまま少し上を向いて出てきたお茶をすするように飲みます。

注ぐお湯の温度は、最初は40度、二煎目は50~60度、三煎目は80度を目安に少しずつ上げていくと良いです。最初は甘みが強いお茶、次第に渋味が出てくるお茶と、味の変化を楽しみましょう。

すすり茶で残った茶葉はどうする?

最後に茶碗に残った茶葉は、十分にやわらかくなっているのでそのまま食べることもでkます。醤油やポン酢、塩、鰹節などをかけると、より食べやすくなります。

急須を使わないことで、残った茶葉まで無駄なく食べられるのも、すすり茶のメリットでしょう。

山年園で販売しているおすすめの急須

「CHASTA(チャスタ)」は、180年以上の伝統を受け継ぐ老舗茶屋「森半」が作ったオリジナルの急須。従来の急須のイメージを覆すような透明なデザインで、取っ手もなく片手にすっぽり収まります。トライタンという素材を使用しており、軽量で耐熱性に優れているのもポイント。

CHASTA(チャスタ)

CHASTA チャスタ
商品名CHASTA(チャスタ)
商品区分茶器
材質<本体、フタ>飽和ポリエステル樹脂
<フィルター>飽和ポリエステル樹脂、ステンレス鋼18-8
(耐熱温度:110℃ 耐冷温度:-20℃
容量250ml(満水)
販売事業者名有限会社山年園
〒170-0002
東京都豊島区巣鴨3-34-1
店長の一言老舗のお茶屋が実店舗でも愛用している茶器です。
ご自宅用、ギフト用、どちらにも最適です(^-^)

CHASTA(チャスタ)の購入はこちら

The following two tabs change content below.
塩原大輝(しおばらたいき)
有限会社山年園 代表取締役です。巣鴨のお茶屋さん山年園は、巣鴨とげぬき地蔵通り門前仲見世にあり、60年余りの間、参拝のお客様にご愛顧頂いている茶舗「山年園」です。健康茶、健康食品、日本茶、巣鴨の情報などをメインに、皆様のお役に立てる耳寄り情報をまとめています。
このコラムを書いた人
塩原大輝(しおばらたいき)

有限会社山年園 代表取締役です。巣鴨のお茶屋さん山年園は、巣鴨とげぬき地蔵通り門前仲見世にあり、60年余りの間、参拝のお客様にご愛顧頂いている茶舗「山年園」です。健康茶、健康食品、日本茶、巣鴨の情報などをメインに、皆様のお役に立てる耳寄り情報をまとめています。

フォローする

※当ブログメディアに記載されているものは、特定の効能・効果を保証したり、あるいは否定したりするものではありません。
編集部内で信頼できると判断した一次情報(国家機関のデータや製薬企業等のサイト)を元に情報提供を心がけておりますが、自己の個人的・個別的・具体的な医療上の問題の解決を必要とする場合には、自ら速やかに、医師等の適切な専門家へ相談するか適切な医療機関を受診してください。(詳細は利用規約第3条より)

この記事が気に入ったらいいね!
最新情報をお届け!
CHANOYU
タイトルとURLをコピーしました