お茶にまつわる人雑学

わび茶の祖である村田珠光(むらたじゅこう)とは【新しい茶道を作った茶人】

村田珠光お茶にまつわる人

質素なもののなかに趣を感じる「わび茶」は、茶道(茶の湯)の様式の1つです。この様式を作り出した人物が、室町時代の茶人、村田珠光であるといわれています。

本記事では、村田珠光(むらたじゅこう)という人物についてご紹介します。

村田珠光(むらたじゅこう)とはどんな人物?

村田珠光 読み方

村田珠光は、1422年(もしくは1423年)に奈良県に生まれた室町時代の茶人です。読み方は「むらたじゅこう」。

村田珠光は「わび茶の祖」として知られており、わび茶を含む「茶道の創始者」といわれることもあります。

村田珠光が作り出した「わび茶」では、それまで唐物中心で華美な茶道具を使っていた茶道(茶の湯)に、質素な日本の茶道具も加えた控えめな美しさを重視しました。

また、村田珠光が弟子の古市播磨(ふるいちはりま)にあてて記した文書は「心の文」とよばれ、茶道(茶の湯)で初めて人間の心の成長を唱えました。この考え方がわび茶にもつながっています。

わび茶は、村田珠光の没後も弟子や孫弟子などに受け継がれて、現代の茶道(茶の湯)になっています。その孫弟子には、かの有名な千利休もいます。

村田珠光と一休・能阿弥の関係

村田珠光に大きな影響を与えたとされるのが、能阿弥(のうあみ)と一休宗純(いっきゅうそうじゅん)という2人の人物です。

能阿弥は室町時代の画家です。水墨画をはじめ、茶道や香道(こうどう)にも詳しかったといわれています。香道とは、香木を焚いて香りを鑑賞する芸道です。村田珠光は能阿弥に師事して茶会に通うようになり、一流の茶道(茶の湯)を学びました。

一休宗純は、「一休さん」の愛称で知られる室町時代の僧侶です。一休は型にはまらない自由奔放な人物だったといわれています。

一休は禅の教えを人々に説いて回ったとされ、村田珠光も一休から無駄を削ぐことやこだわらずに本心を追及するなど禅を学びました。

一休から禅を学んだ村田珠光は、「茶禅一味(ちゃぜんいちみ)」という境地に達します。茶禅一味とは、茶道と禅に大きな違いはないといった意味です。

村田珠光が始めた「わび茶(侘茶)」とは?

村田珠光 わび茶

「わび茶(侘茶)」とは、茶道(茶の湯)の様式の1つです。

「侘(わび)」という字には、「心細い・心苦しい」「ひっそりと暮らす」といった意味があります。そこから、わび茶にはひっそりとして地味なものにある美を大切にして、心を満たし風情を感じるという考え方が根付いています。

わび茶では、お金をかけたきらびやかなお茶会ではなく、質素ななかに美しさを見出し、集まった人と心を通わしたり、おもてなしをしたりすることを大切にしています。

わび茶と一般的な茶道(茶の湯)の違い

一般的な茶道(茶の湯)は、使う茶器や花瓶などの道具は、唐物など豪華で華美なものを使うことが多く、お金をかけることが重視されていました。

茶室も装飾が施され、部屋も広めに設計されています。品評会が開かれることもあります。

一方のわび茶では、あまりお金をかけずに質素で地味なものが好まれます。例えば、茶室でみると、村田氏は装飾を取り除き、四畳半というとても小さな部屋にしました。また、今まで銀や象牙などで作られていた茶杓(ちゃしゃく)を、竹製に変えたといわれています。

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村田珠光と、武野紹鴎・千利休の関係

村田 珠光 武野 紹鴎 千 利休

村田珠光が生み出したわび茶は、村田の弟子や孫弟子たちによって発展し受け継がれてきました。その流れを語るのに欠かせないのが、武野紹鴎(たけのじょうおう)と千利休です。村田珠光の孫弟子が武野紹鴎で、さらに武野紹鴎の弟子が千利休になります。

村田珠光の孫弟子にあたる武野紹鴎は、村田と同じ奈良県生まれの茶人です。村田珠光のわび茶の流れを継ぐ茶人に師事し、わび茶をさらに洗練したものに発展させました。

武野紹鴎が発展させたわび茶を、今度は武野紹鴎の弟子となった千利休がさらに発展させて、文化として確立させました。

千利休の亡きあとも、孫の千宗旦(せんのそうたん)が宗旦流(そうたんりゅう)を発展させました。さらに千宗旦の息子たちが、それぞれ流派を作りました。

それらが今も続く表千家・裏千家・武者小路千家(むしゃのこうじせんけ)となります。(通称、三千家)

村田珠光が始めたわび茶は、こうして数々の茶人たちによって発展し、現代まで受け継がれてきたのです。

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山年園で販売している抹茶について

山年園でも、茶道(茶の湯)にぴったりな味わい深い抹茶を販売しています。お茶席はもちろん、お茶請けやおやつタイムにも◎

山年園自慢の抹茶をぜひご賞味ください。

抹茶(香雲)

抹茶 香雲
商品名抹茶 香雲
商品区分食品・飲料
内容量【1缶あたりの内容量】
40g
原材料名緑茶(抹茶)
原産地日本産
京都府宇治市
使用方法お茶、ケーキ、お菓子作りなど、様々な用途で扱えます。
少量でも抹茶の風味・香りが強いので、少しづつ使用することをおススメします。
使用上の注意開封後はお早めに召し上がりください。
保存方法常温保管してください。高温多湿、直射日光は避けて保管してください。
賞味期限製造日より約8ヶ月
販売事業者名有限会社山年園
〒170-0002
東京都豊島区巣鴨3-34-1
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抹茶(八女の結)

抹茶 八女の結
商品名抹茶
商品区分食品・飲料
内容量30g
原材料名緑茶(福岡県産)
賞味期限製造日より約1年
保存方法高温多湿を避け、移り香にご注意ください。
使用上の注意お茶は鮮度が大切です。開封後はお早めにお飲みください。
加工者株式会社 吉田園
福岡県八女市黒木町本分1159-5
販売者有限会社山年園
〒170-0002
東京都豊島区巣鴨3-34-1
店長の一言緑茶の産地 八女の抹茶です。最高級の甘み、香りが堪能できます。
老舗のお茶屋がこだわり抜いた抹茶を是非ご賞味ください(^-^)/

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塩原大輝(しおばらたいき)
有限会社山年園 代表取締役です。巣鴨のお茶屋さん山年園は、巣鴨とげぬき地蔵通り門前仲見世にあり、60年余りの間、参拝のお客様にご愛顧頂いている茶舗「山年園」です。健康茶、健康食品、日本茶、巣鴨の情報などをメインに、皆様のお役に立てる耳寄り情報をまとめています。
このコラムを書いた人
塩原大輝(しおばらたいき)

有限会社山年園 代表取締役です。巣鴨のお茶屋さん山年園は、巣鴨とげぬき地蔵通り門前仲見世にあり、60年余りの間、参拝のお客様にご愛顧頂いている茶舗「山年園」です。健康茶、健康食品、日本茶、巣鴨の情報などをメインに、皆様のお役に立てる耳寄り情報をまとめています。

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