お茶の産地雑学

宮崎茶(みやざき茶)の特徴とは| 釜炒り茶の生産量は全国1位?

宮崎茶 みやざき茶 急須お茶の産地

宮崎県は、年間を通して温暖な気候で、日照時間も長いことで有名です。

そんな宮崎県の太陽の光をたっぷり浴びて育ったお茶は、宮崎茶(みやざき茶)とよばれます。

今回は、宮崎茶(みやざき茶)の特徴や魅力について解説します。

宮崎茶(みやざき茶)とは?

宮崎茶

宮崎茶(みやざき茶)とは、宮崎県で生産されるお茶の総称です。

「宮崎茶」と書くだけではなく、ひらがなで「みやざき茶」と書くこともあります。

宮崎県は、静岡県・鹿児島県・三重県というお茶の日本三大産地に次いで、お茶の生産量がなんと全国4位です。

一年を通して温暖な気候で日照時間も長く、降雨量も程良いため、美味しいお茶作りに適しています。

宮崎県のなかでも、日向市・都城市・串間市と川南町などがお茶の主な産地になります。

他にも、高千穂・五ヶ瀬(ごかせ)では、釜炒り茶という希少なお茶を生産しています。釜炒り茶について詳しくは後述します。

宮崎茶(みやざき茶)の歴史

宮崎茶(みやざき茶)は、煎茶だけではなく釜炒り茶の生産も盛んで、それぞれ歴史が異なります。

釜炒り茶の歴史は古く、1600年頃に朝鮮から渡来したとされています。

1751年には、都城島津(みやこのじょうしまづ)藩家士の池田貞記(ていき)が京都の山城宇治に赴いて、お茶の栽培方法や製茶方法を学びました。そこで蒸製製茶法を取得したといわれています。

この蒸製製茶法で作られるのが煎茶です。京都から宮崎に帰った池田によって煎茶は藩内に普及し、1757年には当時の桃園天皇にお茶を献上したともいわれています。

宮崎茶(みやざき茶)の特徴

宮崎茶 特徴

宮崎茶(みやざき茶)の主な特徴は、下記3つです。

旨味が強く味が濃い

宮崎茶(みやざき茶)は、お茶の旨味成分であるアミノ酸を多く含みます。

お茶に含まれるアミノ酸は、グルタミン酸やアスパラギンなどいくつか存在しますが、なかでも半分以上を占めているのがテアニンです。テアニンはお茶特有のアミノ酸で、深い旨味を生み出します。

また苦味・渋味成分のカテキンも多く含むため、旨味が強いだけではなく濃厚な味わいも楽しめます。

あっさりしたお茶よりも、濃くて旨味の強いお茶が好きな方におすすめです。

品種が多い

宮崎茶(みやざき茶)は、品種が多いのも特徴です。

他の日本茶は、大部分の品種が「やぶきた」です。令和元年産のお茶の国内茶園面積を品種別で比べると、「やぶきた」が7割も占めており、次いで「ゆたかみどり」や「さえみどり」など他の品種が並びます。

一方、宮崎茶(みやざき茶)だと、「やぶきた」以外の多種多様な品種が揃っています。

参照:栽培面積|農林水産省

釜炒り茶の生産量が全国1位

宮崎県は、釜炒り茶の生産量が全国1位です。

釜炒り茶とは、宮崎県をはじめとする九州の一部のみで作られるお茶で、国内全体でみると生産量はわずか数%と希少です。

一般的にお茶(日本茶)は茶葉を蒸して作られますが、釜炒り茶は茶葉を大きな釜で炒って作られます。釜は300度ほどの高温にまで熱せられます。

釜で炒ったあとに、乾燥させながら成形する「精揉(せいじゅう)」という工程を行わないため、茶葉は勾玉(まがたま)のような形状になります。また炒ることで、独特な「釜香(かまこう)」という香りが生まれ、香ばしく味わい深いお茶として人気です。

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宮崎茶(みやざき茶)の主な品種

宮崎茶 品種

前述のとおり、宮崎茶(みやざき茶)には、「やぶきた」以外にもさまざまな品種が揃っています。数ある品種のなかから代表的なものをいくつかピックアップしてご紹介します。

春翔34(はると34)

「春翔34(はると34)」は、「さえみどり」と「さきみどり」を交配した新種の宮崎茶(みやざき茶)です。摘採は、「やぶきた」や「さえみどり」などに比べると1週間ほど早い極早生種です。

旨味成分であるアミノ酸の含有量が多く、風味や香りの良さが特徴です。

きらり31

「きらり31」も、多くのアミノ酸を含み、旨味や甘みが強いお茶です。「春翔34」と同じく、「さえみどり」と「さきみどり」を交配したお茶です。摘採は「やぶきた」よりも3日ほど早い早生種です。

色が美しく、かぶせ茶や玉露にするのもおすすめの品種です。

また寒さに強い特徴があるので、霜を防げる設備があればさまざまな場所で栽培可能です。

暖心37(だんしん37)

暖心37(だんしん37)は、「さえみどり」と「ゆめかおり」の交配種です。

カビが原因で起こる炭疽(たんそ)病などに強く、減農薬栽培が可能な品種。摘採は「やぶきた」より1日早い中生種です。

こちらも「やぶきた」や「さえみどり」よりもさらに香りや滋味があり、色も美しいので粉茶におすすめの品種です。

はるのなごり

「はるのなごり」は、「埼玉1号」と「宮崎8号」の交配種です。摘採は「やぶきた」より4日間ほど遅い晩生品種です。

お茶の色や味などの品質は「やぶきた」とよく似ています。

萎凋(いちょう)という、茶葉を萎(しお)れさせて発酵させる工程を入れると、花のような芳醇な香りがします。そのため、煎茶だけではなく烏龍茶への活用も期待されています。

宮崎茶(みやざき茶)の入れ方

宮崎茶 入れ方

宮崎茶(みやざき茶)の美味しい入れ方を、煎茶と釜炒り茶でそれぞれ解説します。

煎茶の入れ方

茶葉は1人分あたりティースプーン1杯分(約2g)です。

急須に茶葉を入れ、70~80度ほどに冷ましたお湯を注ぎます。熱湯を注ぐとカテキンが抽出されすぎてしまい、苦味や渋味が出るため注意しましょう。

1~2分ほど蒸らしたら茶碗に注ぎます。このとき急須の中にお茶を残さず、すべて注ぎ切ると二煎目でも美味しく楽しめます。

美味しい煎茶の入れ方とは|温度と茶葉の分量がポイント?
煎茶には、美味しく飲むための適した入れ方があります。 今回は普段飲んでいる煎茶を、ちょっとの工夫で美味しく飲む入れ方を紹介します。ポイントをおさえると、誰でも簡単に実践できます。ぜひお試しください。

釜炒り茶の入れ方

こちらも煎茶同様に、茶葉は1人分あたりティースプーン1杯分(約2g)が目安です。

釜炒り茶は、煎茶よりも熱めのお湯を注ぎます。85~90度くらいのお湯が良いでしょう。

できるだけ、大きめの急須がおすすめです。

大きいサイズの急須に熱いお湯を注ぐことで、釜炒り茶特有の「釜香」を十分に引き出すことができるからです。

熱湯を注いだら、あとは30秒ほど蒸らしましょう。

山年園が提供する宮崎茶(みやざき茶)について

全国有数のお茶の生産地、宮崎県。

豊かな自然と温暖な気候が生み出す宮崎茶(みやざき茶)は、旨味が強くしっかりとしたお茶の味を楽しめます。

同じ宮崎茶(みやざき茶)でも、さまざまな品種を飲み比べてみても楽しいでしょう。

山年園でも、宮崎県産の釜炒り茶を販売しております。

宮崎県は高千穂渓谷を流れる五ヶ瀬川で栽培された、農薬不使用の有機栽培茶です。

スッキリとした山吹色のお茶で、昔ながらの風味をお楽しみいただけます。

老舗茶舗のお茶屋がこだわり抜いた「有機栽培 釜炒り茶」を是非ご家庭でもご賞味ください。

有機 釜炒り茶

宮崎茶 有機釜炒り茶
商品名有機 釜炒り茶
商品区分飲料
内容量100g
原材料名有機 緑茶
保存方法高温・多湿を避け常温で保存
使用方法熱湯で焼く1分ほど蒸らしてからお飲みください。
または、少しお湯を冷まし、2~3分おいて茶葉を躍らせて 釜炒り茶 の香りを楽しみながらお飲みください。
販売事業者名有限会社山年園
〒170-0002
東京都豊島区巣鴨3-34-1
店長の一言「釜炒り製法」にこだわり、スッキリとした山吹色のお茶で、昔ながらの風味をお楽しみいただけます(^-^)/

有機 釜炒り茶の購入はこちら

有機 特選 釜炒り茶

宮崎茶 特選 有機釜炒り茶
商品名有機 釜炒り茶
商品区分飲料
内容量100g
原材料名有機 緑茶
保存方法高温・多湿を避け常温で保存
使用方法熱湯で焼く1分ほど蒸らしてからお飲みください。
または、少しお湯を冷まし、2~3分おいて茶葉を躍らせて 釜炒り茶 の香りを楽しみながらお飲みください。
販売事業者名有限会社山年園
〒170-0002
東京都豊島区巣鴨3-34-1
店長の一言「釜炒り製法」にこだわり、スッキリとした山吹色のお茶で、昔ながらの風味をお楽しみいただけます(^-^)/

有機 特選 釜炒り茶の購入はこちら

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塩原大輝(しおばらたいき)
有限会社山年園 代表取締役です。巣鴨のお茶屋さん山年園は、巣鴨とげぬき地蔵通り門前仲見世にあり、60年余りの間、参拝のお客様にご愛顧頂いている茶舗「山年園」です。健康茶、健康食品、日本茶、巣鴨の情報などをメインに、皆様のお役に立てる耳寄り情報をまとめています。
このコラムを書いた人
塩原大輝(しおばらたいき)

有限会社山年園 代表取締役です。巣鴨のお茶屋さん山年園は、巣鴨とげぬき地蔵通り門前仲見世にあり、60年余りの間、参拝のお客様にご愛顧頂いている茶舗「山年園」です。健康茶、健康食品、日本茶、巣鴨の情報などをメインに、皆様のお役に立てる耳寄り情報をまとめています。

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