ピンクや白、黄色の美しい花が印象的な蓮。そんな蓮の花や葉、実などから作られるお茶が蓮茶(ハス茶・ロータスティー)。
今回は、蓮茶(ハス茶・ロータスティー)の魅力や入れ方について解説します。
蓮茶(ハス茶・ロータスティー)とは?
蓮茶とは、乾燥させた蓮の花や葉、実などを煮出して作られるお茶のことをいいます。
日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、ベトナムやタイではポピュラーなお茶として知られています。
今から1,000年以上前の中国皇妃、楊貴妃(ようきひ)が愛飲していたという説もあります。
蓮茶には独特な苦みや渋みがありますが、蓮の花や実など、どの部位を使うかによって苦みや渋みの強さが異なります。
蓮茶(ハス茶・ロータスティー)の種類
蓮茶は、大きく「蓮花茶」「蓮の葉茶」「蓮芯茶」の3つにわかれます。
蓮花茶
蓮の花を使ったお茶は、蓮花茶とよばれます。緑茶をベースに花の香りを付けたり、花を粉末状にして混ぜたりして作られます。
ジャスミンティーに似たすっきりとした味わいで、飲みやすいのが特徴。蓮の華やかな香りも楽しめます。蓮茶のなかで、もっとも飲みやすいお茶といえます。
蓮の葉茶
蓮の葉部分を乾燥させてお茶にしたものです。緑茶を混ぜずに蓮の葉だけを使っているため、漢方薬を思わせる苦みがあります。ちなみに蓮の葉は、荷葉(かよう)という漢方として使われます。
蓮芯茶
蓮の実部分の胚芽を乾燥させたお茶です。実部分は、蓮のなかでも特に苦みが強いです。香りや味のクセもあります。
蓮茶(ハス茶・ロータスティー)の栄養成分
蓮茶に含まれる栄養成分をいくつか解説します。
フラボノイド(ポリフェノール)
蓮茶には、フラボノイドというポリフェノールが含まれています。
フラボノイドは植物色素の総称です。ちなみに、お茶に含まれるカテキンや、大豆に含まれるイソフラボンなども同じくポリフェノールの一種です。
ビタミンC
ビタミンCは人間の体内で生成できず、さらに余ったものはすぐ体外に排出されてしまうため、毎日意識して食べ物や飲み物から摂取する必要があります。
ビタミンCが不足すると、貧血や食欲不振などになりやすくなります。
ミネラル類
蓮茶にはミネラル類も含まれています。特に、蓮の実にはカリウムやカルシウムなどのミネラル類が豊富に含まれています。
ヌシフェリン
ヌシフェリンは、蓮の葉だけに含まれるアルカロイドです。アルカロイドとは、植物中に存在する有機化合物の総称です。蓮の葉には、他にもロエメリン、ネルンボサイドといったアルカロイドが含まれています。
蓮茶(ハス茶・ロータスティー)にカフェインは含まれる?
カフェインを含んでいるのは、花を使った蓮花茶だけです。蓮花茶は緑茶をベースに蓮の花の香りや粉末を混ぜているため、緑茶に含まれるカフェインも残っています。そのため、カフェインが気になる方は飲用に注意してください。
一方で、蓮の葉茶や蓮芯茶は緑茶を使用していないので、カフェインは含まれていません。妊娠中や授乳中の方でも安心してお飲みいただけます。
蓮茶(ハス茶・ロータスティー)の味は?苦い?
Xから、蓮茶を実際に飲んだ方の味の感想をいくつかご紹介します。一部抜粋。
上野にて。台湾の蓮茶を注文してみた。とろみのある優しい味。#茶好連 pic.twitter.com/TJ9Iu967Uh
— 宮瀬 (@miyase_001) November 16, 2017
どこかに行きたい〜
でも、まだまだ自粛モード
お家でできる息抜き探し✨
ハス茶もらいました✨✨✨
苦味のある緑茶に近い???
あっ!バターレバーバインミーさんで飲んだ、ハス茶の味やん!!😆
バインミーさんのサンド食べたいぃぃぃ〜 pic.twitter.com/BBVrPLYUvS— きっこ (@kikuuuuuko) March 28, 2020
豚ひき肉とレモングラスのフォー、ハス茶🌟複雑なスープの味がたまらない〜ハス茶初めて飲んだけど華やかな香りで良き! pic.twitter.com/hfinPRDzhg
— こっとん (@kotton443) February 25, 2023
栽培したハスを使って、ハス茶にしてます。蓮花茶といいます。
味はジャスミン茶に近いかな。#ハス #lotus #蓮 #蓮茶 #お茶#lotustea #tea #上田市 pic.twitter.com/SYcUjNEefE— やまもと農園 (@yamamoto_farm) January 28, 2021
初ロータスティー*\(^o^)/*優しい味〜落ち着く〜 pic.twitter.com/V54LR3enOa
— まりあ (@Lcf_T6L_SEEK) June 4, 2016
不思議な香ばしさとには苦味のお茶。初めて飲む味。クセがあるから好き嫌いありそうかも
蓮芯茶 https://t.co/omeDCUi1XI— 深影@中華沼 (@mikage_1600) May 26, 2022
蓮花茶は緑茶がベースになっていることもあり、ジャスミン茶に味が似ていると感じる方もいるようですね。
蓮芯茶はやはり苦みとクセが強く、飲みづらいと感じる方が多いようです。
蓮茶(ハス茶・ロータスティー)の入れ方・作り方
茶葉の量は、1人あたり茶葉3~5gが目安です。
お湯は熱湯で淹れます。熱湯で淹れることで、蓮の香りが十分に抽出されます。また、熱湯を入れたあとはポットに蓋をして、しっかり蒸らすのもポイント。
ただし、蒸らし時間は1~2分ほどと短時間でOK。長時間蒸らしすぎると、蓮特有の苦みや渋みが出すぎて飲みづらくなります。
蓮茶は蓮の香りが長続きするから、同じ茶葉で何度でも楽しむことができます。またホットだけではなく、水だしでアイスティーにするのもおすすめ。
蓮茶(ハス茶・ロータスティー)のアレンジレシピ
蓮茶、なかでも特に蓮芯茶は苦みや渋みが非常に強いです。
苦みが気になる方は、はちみつを入れると甘みやまろやかさが加わって飲みやすくなります。また緑茶や焼酎と混ぜるのもおすすめです。寒い時期はすりおろしたショウガを入れると身体が温まります。
まとめ
やわらかな香りとすっきりした苦みがある蓮茶は、リラックスタイムやリフレッシュしたいときにおすすめです。味の濃い食事のお供にもぴったり。独特の苦みは、飲むうちにクセになるかもしれません。
ぜひ、お近くのスーパーやドラッグストアで見かけた際にはぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
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