紅茶といえば、インドやスリランカ、中国で生産されているイメージですが、実は国産でも作られているものがあります。
それらを総称したものを和紅茶と呼びます。
実は、この和紅茶は戦後すぐから生産されており、長い歴史を持った紅茶。
輸入の自由化により、諸外国の紅茶に押されて衰退してしまいましたが、今またこの和紅茶に注目が集まっています。
本日は、この和紅茶の魅力についてご紹介したいと思います。
和紅茶って?
和紅茶とは、「日本で育った茶葉を使って作られた紅茶」のこと。
和紅茶の他に、地紅茶、国産紅茶、日本紅茶と呼ばれることもあります。
和紅茶と海外紅茶の違いは、日本の四季豊かな風土で育った茶葉を使っていることです。
和紅茶は、全体的に繊細で渋みが少なく香りが甘いという特徴が挙げられますが、品種やブランドによって味は異なるので一概には言えません。
2002年には、紅茶研究家や地紅茶の生産者の方、地紅茶メーカーが一同に集う「全国地紅茶サミット」が始まり毎年開催、また海外への発信として「世界和紅茶会議」というイベントを開催し、和紅茶の普及に業界全体が力を入れています。
和紅茶の種類は?
和紅茶専門家である岡本氏によれば、和紅茶は大きく3つに分類することができるそうです。
滋納(じな)
佐賀の「嬉野紅茶」や静岡「やぶきた」に代表されます。
緑茶品種で作られた和紅茶がここに該当します。
優しい味わいが特徴。
清廉(せいらん)
大分の「さつき紅茶」や宮崎の「さやか」に代表されます。
台湾烏龍茶やダージリンに近く、華やかな味わいが特徴。
望蘭(ぼうらん)
インドのアッサム、スリランカのセイロンティーを目指して作られた紅茶。
濃厚で色合い鮮やかなのが特徴。
上の2つに比べると味は強く、好き嫌いが分かれます。
和紅茶が作られている産地・ブランドは?
今は、各地域で和紅茶が作られており、たくさんのブランドがあります。
以下に代表的なものだけまとめてみました。
・月ヶ瀬紅茶(奈良県)
・宇治紅茶(京都府)
・丸子紅茶・静岡紅茶(静岡県)
・出雲紅茶(島根県)
・八女紅茶(福岡県)
・嬉野紅茶(佐賀県)
・みやざき紅茶(宮崎県)
・鹿児島紅茶・阿久根紅茶(鹿児島県)
和紅茶の美味しい入れ方
和紅茶の種類によって、それぞれ入れ方が異なります。
和紅茶専門家である岡本氏が提唱する和紅茶の入れ方から抽出時間と温度と茶葉の量を抜粋しまとめました。
滋納
温度・・・95〜100度
茶葉の量・・・300ccに5g程度
清廉
温度・・・100度近く
茶葉の量・・・300ccに6g程度
望欄
温度・・・100度近く
茶葉の量・・・300ccに5g程度
まとめ
一時は、海外の紅茶に押されていましたが、また最近、新進気鋭の若手の和紅茶が次々誕生し、和紅茶全体が盛り上がっています。
和紅茶は、海外の紅茶とは違う繊細で甘い香りを楽しめるので、ぜひ目にしたら店頭で購入してみてください。
ちなみに、当社でも和紅茶を販売しています。
当社では、「やぶきたブレンドの和紅茶」の他に、静岡県産の「栗の和紅茶」、愛媛県産の「レモンの和紅茶」といったフレーバーティーも販売しています。
ぜひ、一度試してみてください。ご購入の方は下記よりどうぞ。
やぶきたブレンドの和紅茶はこちら
栗の和紅茶はこちら
レモンの和紅茶はこちら
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