茶道のお茶会と聞くと、形式ばったものをイメージされる方も多いかもしれません。実はお茶会のなかには、茶室ではなく屋外で気軽にできる簡易バージョンのお茶会もあるんです。
今回は、屋外で楽しむお茶会「野点」について解説します。
茶道の野点とはどんなお茶会？読み方について
野点とは、茶室ではなく屋外で楽しむカジュアルなお茶会です。読み方は「のだて」です。
通常お茶会は、茶室という室内で行うのが一般的です。茶室で行うお茶会では、茶室内で座る位置が決まっていたり、使う茶道具や着物などにも決まりがあったりします。
一方の野点は、使う茶道具や作法などに特に決まりがあるわけではなく、最低限の茶道具を持っていけばどこでも気軽に開催できます。春はお花見がてら桜の木の下で、秋は色づいたもみじの下でお茶会を行うのも趣がありますね。ハイキングやピクニックの途中で行う方もいます。
茶道具の準備さえあれば、さまざまな場所でお茶を楽しめるのが野点の魅力。茶室で行われるお茶会とはまた違った、開放感やリラックス感を味わえます。
野点（のだて）の作法・やり方について
通常のお茶室内で行うお茶会では、お点前（てまえ）と呼ばれる一連の所作があります。お点前の基本の流れは、茶道具の準備をしてから茶道具を清め、お茶を点てて客に出してから、再度茶道具を清めて仕舞い、最後に道具を拝見に出します。
一方の野点では、基本的にお点前は不要です。特に野点に決まった作法はないので、お点前を覚えていなくても気軽にお茶会を楽しめます。お点前の流れや決まりは気にせず、気軽にお茶を点ててお菓子とともに楽しみましょう。
野点（のだて）で必要な道具
野点は前述のとおりお点前が必要ないので、茶筅と茶碗があればOKです。野点で必須の茶筅と茶碗、その他にもあるとベターな道具について解説します。
野点用茶筅／野点茶筅
野点は、お点前は不要とはいえお茶を点てるので、茶筅（ちゃせん）は必須です。
茶筅のなかには野点用の茶筅もあり、野点用茶筅、もしくは野点茶筅とも呼ばれます。野点用の茶筅は、屋外に持ち運びがしやすいように、通常の茶筅よりも少し小ぶりに作られています。
野点用茶碗
野点では茶碗も必ず使うので用意しましょう。野点用の茶碗もあり、通常の茶碗よりも少し小ぶりサイズになっています。
旅箪笥（たびだんす）
旅箪笥（たびだんす）とは、桐で作られた箱です。野点の際など、茶道具を持ち運ぶ際に使います。
前戸を開けると箱の中に2つの段があり、それぞれに茶道具を収納して持ち運べます。上の段には切り込みがあり、柄杓（ひしゃく）を掛けて収納できます。
野点籠（のだてかご）
野点籠（のだてかご）も、野点で使う茶道具を収納して持ち運ぶための道具です。竹籠の上に巾着袋が合体したような形状で、巾着の紐で開閉ができるようになっています。野点茶碗の中に棗（なつめ）や茶筅など必要な茶道具を入れてから、まるごと野点籠の中に納めて持ち運びます。前述の旅箪笥に比べてはるかにコンパクトで軽く、バッグ感覚で持ち運べるので気軽に使えます。
野点用茶箱
野点用茶箱は、長辺が20cmほどの長方形の小さな木箱です。蓋が付いており、箱の中に茶道具を詰めて蓋を閉め、持ち運べるようになっています。
敷物（毛氈／もうせん）
野点では、床机（しょうぎ）と呼ばれる竹製の腰掛け（ベンチのようなもの）に座ることがあります。この座机の上に敷く敷物が毛氈（もうせん）です。毛氈は羊毛などをベースに作られた和製のカーペットで、表面は少し起毛感があり、フェルトに似た質感です。色は赤が多く、赤い毛氈は緋毛氈（ひもうせん）と呼ばれます。
野点傘（のだてがさ）
野点を行う際に立てておく和傘を、野点傘と呼びます。読み方は「のだてがさ」です。野点傘は野点において必須の道具ではありませんが、1つあるだけで一気に華やかになり雰囲気が上がるので、あるとおすすめです。傘の色は赤が主流です。
野点（のだて）でよくあるQ＆A
最後に、野点に関してよくある質問とその回答を解説します。
野点（のだて）に適した着物は？
野点は形式ばらないお茶会なので、服装もカジュアルなもので構いません。もちろん洋服の参加でOKです。せっかくのお茶会なので着物で参加したい方は、あまり格の高い着物ではなく、カジュアルな着物を選びましょう。小さく控えめな柄の小紋（こもん）や、紬（つむぎ）などの、普段着向けの着物がおすすめです。
野点（のだて）は流派でやり方が異なる？
茶道は、裏千家・表千家などをはじめとしたさまざまな流派に分かれています。各流派によってお点前の流れや使う茶道具などが異なります。野点では特に流派によってやり方が異なることはないようですが、気になるようなら、野点に参加する前に主催者などに流派を確認しておきましょう。
野点（のだて）ではどのようにお湯を沸かす？
野点ではお湯は必須です。近所で野点をするのであれば、家で沸かした熱湯をステンレスボトルなどに詰めて持参しましょう。
移動時間がかかりそうな場合は、アウトドア用の調理器具で湯沸かしができるアイテムがたくさんあるので、それを持っていくのも良いでしょう。調理器具によっては点火する際にマッチが必要なこともあるので、先にチェックしておくと安心です。火の扱いには注意してください。
野点（のだて）に使用する抹茶の種類は？
野点で使う抹茶にも特に決まりはないようです。抹茶には、濃厚でねっとりした濃茶（こいちゃ）と、サラッと軽い薄茶（うすちゃ）の2種類があります。濃茶は高級で格式が高い場で使われることが多いので、カジュアルに楽しむ野点では薄茶のほうが一般的です。
野点（のだて）のお菓子
野点で出すお菓子も、基本的には何でもOKとされています。おはぎや羊羹などの生菓子や、和三盆、金平糖などの干菓子など、お好きなお菓子を用意してください。ただしひなあられや薄い煎餅など軽いお菓子は、強風が吹くと飛ばされてしまう可能性もあるので注意しましょう。
山年園で販売している抹茶について
山年園ではさまざまな抹茶を販売しています。野点だけではなく、ご自宅でも気軽に美味しい抹茶をお楽しみください。お菓子作りにも使えます。
【高級抹茶】抹茶 粉末 朝比奈
| 商品名 | 抹茶 朝比奈 |
| 商品区分 | 食品・飲料 |
| 内容量 | 【1袋あたりの内容量】 100g |
| 原材料名 | 緑茶(抹茶) |
| 原産地 | 日本産 静岡県朝比奈村 |
| 使用方法 | お茶、ケーキ、お菓子作りなど、様々な用途で扱えます。 少量でも抹茶の風味・香りが強いので、少しづつ使用することをおススメします。 |
| 使用上の注意 | 開封後はお早めに召し上がりください。 |
| 保存方法 | 常温保管してください。高温多湿、直射日光は避けて保管してください。 |
| 賞味期限 | 製造日より約8ヶ月 |
| 販売事業者名 | 有限会社山年園 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1 |
| 店長の一言 | 老舗のお茶屋が自信を持ってオススメする高級な朝比奈のお抹茶です(^-^) |
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