黄色と紅色の色素を活かし、染料や着色料、紅花油として用いられている紅花(べにばな)は、煎じてお茶として楽しむこともできます。
本記事では、紅花茶(べにばな茶)の味や飲み方について解説します。
紅花茶(べにばな茶)とは?
紅花茶(べにばな茶)とは、紅花(べにばな)の花を乾燥させて煎じたお茶です。
紅花はキク科ベニバナ科の一年草で、英語では「Safflower(サフラワー)」とよばれます。
形状はアザミに似ており、鮮やかな黄色や紅色をしています。この色は、黄色色素のサフラワーイエローと、紅色色素のカルタミンによるもので、昔から染料や食品などの着色料としても使われてきました。
もちろん紅花茶の水色も、美しい黄金色になります。ほのかな甘みと、ほうじ茶に似た香ばしい味わいを感じられるお茶です。
紅花茶(べにばな茶)の主産地・山形県について
日本における紅花の主産地は山形県です。江戸時代から紅花の生産がさかんで、山形県の県花にも指定されています。
特に山形県のなかでも、最上川(もがみがわ)中流域の村山地方で育てられる「最上紅花(もがみべにばな)」が有名です。この地域の土質や水はけの良さ、朝霧の多い気候などが紅花の栽培に適しているといわれています。
紅花茶(べにばな茶)の味について
紅花茶を飲んだ方の味の感想をいくつか紹介します。以下、Xから一部抜粋。
紅花茶いいな
カフェイン入ってないのにほうじ茶みたいな味がして香ばしい— るささん (@rusasan0513) September 15, 2024
血行不良を懸念して紅花茶を購入。
匂いはローズヒップみたいな酸味がありそうな感じするのに、飲んでみると酸味苦味なくてジャスミンよりも優しい味…
美味しいかも知れない🤔— おむっちゃん (@omutsu_818) January 23, 2024
ガンダムに間に合う帰宅。そういえば紅花茶、優しい味で美味しかったです。
— さいたま (@saitama_dqx) November 6, 2022
紅花茶って、味は美味しい。ほうじ茶に紅花の種を足した感じ。
— JILL (@JILL777879241) April 9, 2021
今日は少しだけ早く帰れたので、楽しみにとっておいた頂き物のあかね姫もなかと紅花茶を開けました😌
ころんとした見た目もかわいいもなかは梅あんの上品な甘酸っぱさがさっぱりしておいしい~✨紅花茶はほんのり紅花の香りがして、味は香ばしさの加わった緑茶のようで甘いお菓子にぴったりでした😊 pic.twitter.com/4nMZ8MmSgG— 丹波りん (@TambaRing2) March 31, 2021
ベニバナ茶ってそば茶みたいな味やなー ノンカフェイン
— こだな (@codanano) January 29, 2011
ほうじ茶やそば茶に似た香ばしさを感じる方も多いようですね。少しクセを感じる方もいますが、一方で、優しい味わいで飲みやすいと感じる方もいるようです。
紅花茶(べにばな茶)の栄養成分
紅花茶に含まれる主な栄養成分をいくつか解説します。
リノール酸
紅花茶には、不飽和脂肪酸のリノール酸が多く含まれています。ヒマワリ油やゴマ油などの植物油に多く含まれている成分で、n-6系脂肪酸(オメガ6)に分類されます。
リノール酸は人間の体内で生成することができないため、紅花茶など食べ物や飲み物などから摂取する必要があります。
ビタミンE
紅花茶はビタミンEも豊富です。ビタミンEは脂溶性ビタミンの1つで、油と一緒に摂取すると効果的だといわれています。他には、卵やアボカド、アーモンド、オリーブオイル、全粒穀物などに多く含まれています。
β-カロテン(ベータカロテン)
β-カロテンは果物や緑黄色野菜類に含まれるオレンジ色の色素です。紅花茶の他には、にんじんやほうれん草、かぼちゃなどに多く含まれます。
人間の体内にあるビタミンAが不足すると、β-カロテンの一部がビタミンA(レチノールなど)に変換されます。この特性からプロビタミンAともよばれます。
カルシウム
紅花茶はカルシウムの含有量も多いです。
カルシウムは数あるミネラル類のなかでも、人間の体内にもっとも多く含まれるミネラルといわれています。
紅花茶(べにばな茶)に副作用はある?妊婦の方は飲んでもOK?
紅花茶にはカフェインは含まれないため、カフェインの摂取が気になる方でも安心して飲めます。
一方で、紅花茶は血の巡りを活発にしすぎる可能性があるといわれています。
そのため、妊娠中や授乳中の方は摂取しないようにしてください。月経過多や出血性疾患、消化性潰瘍など出血量が多い方も、紅花の摂取はNGです。
また、紅花はキク科の植物であるため、キク科アレルギーの方も飲用には注意してください。
紅花茶(べにばな茶)の作り方・飲み方
紅花茶の作り方は簡単です。急須に3~5gほどの紅花茶を入れて、熱湯を注いで1~3分ほど蒸らせばOK。3煎目くらいまで何度も楽しめます。
少しクセが気になる場合は、他のお茶とブレンドするのがおすすめです。レモングラスや陳皮(みかんの皮)など、柑橘系のハーブティーとよく合います。黒豆茶や紅茶、烏龍茶、緑茶などと混ぜても飲みやすいですよ。
また、ミルクを混ぜるのもまろやかになっておすすめです。塩をひとつまみ入れても◎。
まとめ
紅花茶は、リノール酸やビタミンEを多く含み、見た目も美しい黄金色のお茶です。ノンカフェインだから、ちょっとしたリラックスタイムなどにぜひ試してみてください。
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