お茶を飲むとき、お茶の中に浮かんだ茶柱を見つけてうれしくなった経験はありませんか?
茶柱を見つけると良いことがあるイメージが強いですが、そもそも「茶柱が立つ」とは何を意味しているのでしょうか?
本記事では、茶柱が立つ意味や、縁起が良いといわれる理由をご紹介します。
茶柱が立つとは、どういう意味か?
「茶柱が立つ」とは、文字通り淹れたお茶の中に茶柱が立つ現象を指します。茶柱といわれるのは、茶葉の中に混ざったお茶の茎です。
一般的な煎茶などは、茎や粉茶を取り除いて茶葉だけにしてあるため、そもそも茶柱になる茎がほとんど入っていません。
つまり、私たちが普段飲んでいるお茶だと、あまり茶柱を見る機会はありません。そのため、茶柱が立っていることは珍しく、見つけると縁起が良いとされています。縁起が良いとされる理由については後述します。
茶柱が立ったお茶をお客さんに出すのはマナー違反?
前述のとおり、私たちが日常的に飲むお茶には、茎が入っていることは稀です。
煎茶だけではなく、玉露や抹茶など高級なお茶にはほぼ茎は入っていません。反対に茎が入っていることがあるのは、比較的安い番茶などです。
つまり、茶柱が立つということは安めのお茶を使っている可能性が高いため、お客さんには茶柱が立ったお茶は出さないほうが良いと考える方もいるようです。ただし、明確な決まりがあるわけではありません。
茶柱が立つと、なぜ縁起が良いのか?
茶柱が立つと縁起が良いといわれますが、その理由には諸説あります。
「柱」は繁栄の象徴だから
茶柱の「柱」には、「大黒柱」「支柱」のように、大切なものをしっかり支えるイメージがあります。そこから、柱には「繁栄する」という意味があります。
繁栄の象徴=おめでたいイメージがあることから、茶柱も縁起が良いとされています。
番茶を売りやすくするため
かつて江戸時代のお茶の商人たちは、お茶を売る際に一番茶ばかり売れることに悩んでいたようです。一番茶とは新芽を使ったお茶で、まろやかで甘く高品質です。茎はほとんど入っていません。
一番茶の売れ行きは良い一方で、茎が混ざっている二番茶は、どうしても風味や水色の質が落ちるため、なかなか売れなかったようです。
もっと二番茶を売るために、「茶柱が立つ縁起の良いお茶」といった旨をアピールして売れるようにしたとの説があります。
希少性が高いから
前述のとおり、そもそも茶柱となる茎が入っているお茶が少ないため、茶柱自体がなかなか見られるものではありません。希少性の高さから縁起が良いと考えられる説もあります。
茶柱が立ちやすいお茶の種類
比較的茶柱が立ちやすい、茎が混ざったお茶の種類をご紹介します。
茎茶(棒茶)
茶柱となる茎が入っているお茶といえば、茎茶(くきちゃ)が有名です。
茎茶はチャノキの茎だけ使ったお茶のこと。煎茶などでは、製造工程で茶葉から茎が取り除かれます。その取り除かれた茎部分を集めたお茶です。茎部分にはお茶の甘味・旨味成分であるテアニンが多く含まれているため、まろやかな甘い風味を楽しめます。
茎茶は、地域によっては「かりがね(雁金/雁が音)」「白折(しらおれ)」「棒茶(ぼうちゃ)」などとよばれることもあります。
荒茶
荒茶(あらちゃ)とは、一般的に流通しているお茶(煎茶など)になる前段階のお茶を指します。
茶葉を摘んだままで放置すると、茶葉の発酵が進み品質が低下していきます。そこで、摘んだ茶葉をすぐに蒸してからよく揉んで、乾燥させて荒茶に加工しておくことで、長く保存できるようになります。
一旦荒茶にしたお茶は、そのあとさらに加工されて、煎茶などのお茶になります。煎茶は茶葉のみですが、荒茶の段階ではまだ茎や粉茶も混ざった状態であるため、茶柱が立つことがあります。
番茶
番茶(ばんちゃ)とは、新芽ではなく、ある程度成長した茶葉を使ったお茶のことを指します。成長した茶葉は葉が大きく硬くなり、風味も低下します。そのため、新茶に比べるとどうしても品質が劣るため、低価格であることが多いです。番茶にも、茶葉とともに茎が混ざることがあります。
茶柱を立てるコツ
このように、茶柱は珍しくあまりお目にかかれないものだからこそ縁起が良いといえます。ちなみに、意図的に茶柱を立てることは可能なのでしょうか?
確実に茶柱を立てる方法はありませんが、立ちやすく工夫をすることはできます。
まず、茎茶や荒茶など茎が入っているお茶を選びましょう。さらにできるだけ目の粗い茶こしを使うのがおすすめ。目が細かい茶こしを使うと、茎が茶こしに引っかかって抽出されません。
さらにお茶を淹れる際も、急須から茶碗に勢いよく注ぐと茎が浮きずらくなります。なるべくゆっくり注ぐことで、茶柱が立つ可能性が上がります。
山年園で販売している茎茶について
山年園オリジナルの「焙烙(ほうろく)ほうじ茶」は、鉄釜で強火で茶葉をじっくり炒り、お茶の芯にある風味を活かしたほうじ茶です。香ばしさとお茶本来の深い味わいを楽しめますよ。もしかすると茶柱を見つけられることもあるかもしれません。
焙烙ほうじ茶
商品名 | 焙烙ほうじ茶 |
商品区分 | 飲料 |
内容量 | 【1袋あたりの内容量】 100g |
原材料名 | 茶葉 |
原産地 | 日本産 |
使用上の注意 | 開封後はお早めに召し上がりください。 |
保存方法 | 常温保管してください。高温多湿、直射日光は避けて保管してください。 |
賞味期限 | 製造日より約8ヶ月 |
販売事業者名 | 有限会社山年園 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1 |
店長の一言 | 実店舗では、当店のほうじ茶の売り上げの半分以上がこの焙烙ほうじ茶です!! 一番人気のほうじ茶の味を是非ご賞味ください(^-^) |
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