日本人であれば馴染みのある抹茶。
一度は、茶会に参加して抹茶を飲みたいなんて思ったことがある人もいるかもしれません。
お点前を頂戴する際には茶道に関する教養が必要となり、ルールを知らないと恥をかくことも・・・。
そこで今回は、抹茶の正しい飲み方や茶室でのマナーについてお伝えします。
茶会に参加しても困らないように、この記事で正しい作法やマナーを知りましょう。
茶会・茶室での服装は?
いざお茶会に参加!・・・とはいっても、なかなか着物を持っている人は少ないですよね。
現在では、着物を着て茶室に入らなければいけないというルールはありません。
茶会での服装について、男女に分けてポイントをご紹介します。
男性の場合
男性は、スーツがあれば茶会に参加できます。気をつけるポイントは以下の2点です。
- 無地のスーツを着用する
- 無地のネクタイを着用する
ちなみに襟付きのシャツやブレザーであっても構いません。
女性の場合
女性は、長めのスカートで上品な服装を心がけましょう。気をつけるポイントは以下の5点です。
- パンツは避ける
- ヒールが高いもの、ブーツ、サンダルは避ける
- 派手なマニキュアは避ける
- ストッキングやタイツを着用している場合は上から白靴下を履く
- 髪の毛はまとめる
男性と比べると注意点は多いですが、茶室の雰囲気や衛生面に気配りが必要です。
また、以下は男女ともに注意すべきポイントなので、覚えておきましょう。
白い靴下を履く
茶室に入る際に、靴を脱いで白靴下に履き替えます。
最初から白靴下を履いていけば良いのでは?・・・と思うかもしれませんが、綺麗な靴下で部屋に上がるという気遣いの表現でもあります。
アクセサリーをつけない
茶室は俗世間から離れた清らかな場所。
雰囲気を壊さないような配慮が必要になります。
また茶室や茶道具などを傷つける恐れがあるため、以下のような貴金属アクセサリーを身につけることは避けましょう。
男性:時計、結婚指輪など
女性:ネックレス、ブレスレット、リング、ヘアアクセサリーなど
茶席で座る順序・座り方は?
お茶会では、会を催す中心の人である「亭主」の近くに座るのが正客です。
以下、次客、三客となり、最後はお詰めという順序で座ります。
正客とお詰めはあらかじめ亭主によって決められており、事前に本人に声がかかります。
正客とお詰めがお茶会の鍵となる役割を担います。
正客は、唯一亭主とやり取りができる役割であり、お詰めは末席とも呼ばれ、茶会が円滑に回るようサポートする責任ある役割を任されます。
茶菓子の正しい食べ方・マナー
茶菓子は、抹茶をより美味しく味わうためのものです。飲む前に食べます。
茶菓子は大きく以下の2つに分けることができます。
- 主菓子:饅頭やきんとん、餅菓子などの生菓子
- 干菓子:せんべいや落雁、有平糖などの乾いたお菓子
濃茶の場合は主菓子、薄茶の場合は干菓子をいただきます。
薄茶のみの茶会の場合は、主菓子が出される場合もあります。
亭主から「お菓子をどうぞ」と言われたら、お辞儀をして手をつけます。
茶菓子をいただくときには、次客に対して「お先に」と挨拶の礼をしてからいただきます。
大福や干菓子は手で、生菓子、羊羹は黒文字(爪楊枝のようなもの)を使って食べます。
大きいものはかじりつくのではなく、手で割る、黒文字で切り分けて食べましょう。
お茶が出されるまでに茶菓子を食べきるのがマナーです。
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お茶の正しい飲み方は?
流派によっても異なりますが、今回は裏千家のお茶の飲み方についてお伝えします。
【お茶の飲み方(裏千家流)】
右手で茶碗を取り、正面に置きます。
↓
「お点前、頂戴します」と挨拶をし、茶碗を手に取ります。
↓
左手の上で時計回りに2回茶碗を回します。
↓
3〜4回に分けて抹茶を飲み、最後はズズッと音を立て飲み終わった事を示します。(吸いきりといいます)
↓
飲み終わったら指で飲み口をぬぐい、指を懐紙で拭き取ります。
↓
茶碗を2回反時計回りに回して戻します。
↓
茶碗を縁外に置き、茶碗全体の形を拝見して出された位置に戻します。
慣れるまでは時間がかかるかもしれませんが、しばらくすると一連の動きがスムーズになるでしょう。
まとめ
いかがでしょうか。
お茶会と聞くと非日常的で堅苦しいイメージを抱きがちですが、日本の文化や人の温かい心遣いに触れることができる素晴らしい機会です。
亭主の思いやりや一期一会の出会いを大切にして、お茶会を楽しみましょう。
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